それまでライトなヒューマン・コメディを作り続けてきたウディ・アレンが、アカデミー賞受賞作『アニー・ホール』の後、初めてシリアスな素材に挑戦して話題になった家族崩壊劇の秀作。
インテリア・デザイナーのイヴ(ジェラルディン・ペイジ)は、ある日突然30年連れ添ってきた夫アーサー(E・G・マーシャル)から別れ話を持ちかけられた。長女レナータ(ダイアン・キートン)をはじめとする3人の娘もそれぞれショックを受け、やがてイヴは自殺未遂まで引き起こす。その後、アーサーは恋人の未亡人パール(モーリン・スティプルトン)を家に引き入れるが…。
ウディ・アレンは出演せず監督に専念し、家族ひとりひとりの内面(インテリア)をえぐりながら、個と家族の関係性を描いていく。そのタッチはまるでイングマル・ベルイマン映画のごとき知的精神にあふれている。(的田也寸志)